シロアリの襲来!網戸に羽アリがウヨウヨ・・・
シロアリに遭遇する人のほとんどがこのようなケースです。
ただし、特定の時期だけ夜に光に集まるように羽アリが飛んでくるわけではありません。
昼にでも、地域によっては9月にでも。
特にセルフ白蟻駆除を考えている人は、シロアリの生態について知っておきましょう。
シロアリの生態は?光と乾燥が嫌い?
日本でシロアリ被害をもたらす土壌シロアリの「ヤマトシロアリ」と「イエシロアリ」は、高温多湿の場所を好みます。
また、シロアリは全般的に光を嫌います。
したがって、住居においてシロアリが一番お気に入りの場所は「床下」となります。
更に床下でも湿度と温度が高い場所といえば、浴室やキッチンの床下、ということになります。
乾材シロアリは、水分がなくても生きていく事ができるので、輸入された家具や、隣家から飛来して窓サッシの隙間など色々なところに生息します。
水がなくても生きていけるシロアリも考えると、光の当たらない家中どこでもシロアリが居てもおかしくはないので油断は大敵です。
シロアリの住処・好む場所
シロアリの好みは「木材」です。
餌である木材にたどり着く為に、コンクリートや発泡スチロール、プラスチックも食い荒し道を作ります。
コンクリートの家でも一部に木材が使われていれば、家屋にシロアリの被害が広がる場合もあります。
鉛など比較的柔らかいとされる金属でも食い荒らす事も報告されています。
シロアリは光を嫌いますので、蟻道と呼ばれる筒状のトンネルを作り餌場と巣(コロニー)を繋ぎ行き来します。
餌場=木材
住処=樹木・木材
シロアリが好んで住処に選ぶのは、樹木であり木造住宅です。
シロアリの住処(屋外)
屋外では、朽ち木や防虫処理されていないウッドデッキ、腐った柵や杭、放置された切り株、紙の束、生木の内側や根元の土の中にも生息しています。
シロアリの住処(屋内)
木造部分のどこにでも生息可能ですが、一番のお気に入りは床下です。
シロアリの侵入から営巣まで
シロアリは屋外の土の中から住宅の基礎をつたって侵入してきます。
よって土壌性シロアリが最初に棲みつくのは床下です。
床下でも高温で湿気の多い場所を選びますから、シロアリが真っ先に営巣するのは浴室やキッチンといった水回りの床下が多いようです。
羽アリの飛来時期
土壌性シロアリが増殖するのは春から夏の温暖で湿度の高い時期です。
増えすぎた個体のバランスをとるために、巣から離れる羽アリが発生するのもこの頃です。
【種類別】羽アリの飛来時期
シロアリの種類によって多少前後し、また飛来量なども異なってきます。
ヤマトシロアリ
属性:土壌性シロアリ
時期:4~5月(北海道・東北6月頃、沖縄2月)
時間:昼間
イエシロアリ
属性:土壌性シロアリ
時期:6~7月
時間:夜に群飛(電灯に飛来)
アメリカカンザイシロアリ
属性:乾材シロアリ
時期:6~9月
時間:昼間(数回ずつ何度も群飛)
ダイコクシロアリ
属性:乾材シロアリ
時期:5~8月
時間:夜(少数ずつ群飛、電灯に飛来)
羽アリの飛来は通年にて4月~9月にかけて飛来する事があり、時間時期によって特定しやすくなります。
羽ありは飛行能力が低い
羽アリは自ら羽を動かし飛ぶ事はできません。
高いところなどから羽を広げ、風にのって飛来してきます。
写真:日本しろあり対策協会
羽アリとして飛来して、オスとメスが番(つがい)となり巣を作る事ができる場所を見つけられたら、営巣を開始します。
自然任せの飛来によって、運よく番になり、営巣できる場所を見つける事は稀です。
よってシロアリ対策は普段から営巣できる場所をなくしておく事が、一番の対策になります。
逆に、羽アリを見かけなかったからといって安心するのは危険です。
近年温暖化や床下暖房の普及により、実際に飛来して営巣をする期間が長くなっているので、対策をしていない場合はすぐに調査をする必要があります。
日本の風土はシロアリに合っている
コンクリートで囲まれたビルの屋内にでも家を建てるのでもない限り、シロアリはどこにでもいます。温暖多湿の日本の風土はシロアリに合っているのです。
また、多くの家屋に使用される木材も日本の風土にもっとも合った建材です。
シロアリの好む風土にシロアリの好物である木材を使った家を建てる以上、シロアリの侵入を100%防ぐことはできません。
- シロアリに営巣する環境を与えない
- シロアリに侵入させない
これがシロアリ対策の基本となります。