新築!耐震、耐火そして“耐虫”をお忘れなく
交通の利便性など立地環境と価格に納得して土地を購入。
いざ新居を建てるとなると間取りや外観のデザイン(昨今では省エネルギー化もでしょうか)が正直一番気になります。
次に気になるが災害に対する備えです。
地震や火災に対しては皆さん気を使います。
しかし、シロアリの事前駆除・被害予防など“耐虫”に気を使う方はどれくらいいるでしょうか?
家を建てる前にシロアリ調査は必要?
シロアリの被害は火災の10倍!
住宅が受ける被害として地震、火災に次いで多いのがシロアリによる被害です。
一説では火災の10倍の被害が発生しており、年に1000億円以上がシロアリの被害にあてられているといわれています。
せっかくの耐震構造もシロアリ被害で役に立たない可能性
シロアリは気がつかないうちに繁殖して、木材の内側という目に見えない場所を食い荒らしていきます。
新居を建てる時ににしっかりとした地震対策をとったつもりでも、シロアリによって空洞化してしまった構造材では少しの揺れにも耐えられないかもしれません。
それどころか、まったく揺れがなくても被害が進行すれば家の自重を支えることができず、いきなり倒壊してしまう恐れだってあります。
火災に強いといわれている樹種を建材として選んだとしても中身がスカスカではすぐに延焼してしまうでしょう。
新築時こそシロアリ対策を
現在の住宅は完成時にその快適さが約束されています。
その変わり、昔の住宅のように建てた後からのメンテナンスが難しくなっていることは否めません。
だからこそ、新居建築時には地震、火災への対策と同時にシロアリ対策も重要なのです。
新居を建てる前にシロアリ対策!
建築後もシロアリの対策がとりやすかった昔の建築方法とは違い、関東大震災をきっかけに見直され、その後の度重なる地震災害を受けて現在の工法は耐震性と耐火性を重視しています。
密閉度が高く人が中に入ってメインテナンスできる空間が確保されておらず、建築後のシロアリ予防はより難しくなっています。
昔の家と現在の家の比較
床下
昔……床下は子供が入れるほどの高さがあった。
現在……あっても床下収納程度の高さ。全くない家もある。
・柱
昔……むき出しのものが多い。
現在……装飾的なもの以外は、ほとんどが壁に埋め込まれている
・壁
昔……夏場の暮らしを重視しているため、保温性よりも通気性を重視
現在……外断熱など密閉度を重視
・天井
昔……梁が剥きだし。天井板がはってあっても通気性は充分。天井裏も高かった。
現在……密閉され人が入れるほどの隙間はない。点検口はあっても1カ所程度。
・屋根
昔……通気性があり、長く伸びた庇が雨水の浸入を防いでいた。
現在……密閉度が高い。玄関以外は庇のを取り付ける家は少ない。あっても後付けの簡易なものが多い。
シロアリ駆除業者は現在の住宅にも対応できる高い技術と設備を準備しています。
しかし、建てる前に予防対策をとれれば、完成後にアクセスの難しい場所にもより効果の高い対策を施すことができます。
シロアリ無料調査と事前の対策で安心の新居づくり
新築住宅の場合でもシロアリ駆除業者が無料で対策の相談にのってくれます。
どの段階でシロアリ調査を依頼する?
シロアリの調査といっても、まだ建物が建っていない状態で調査をお願いできるでしょうか。
答えはイエスです。
土地を購入した段階で調査を依頼しましょう。
もし古屋の建っている土地を購入したのであれば、建物を壊す前に調査を依頼しましょう。
土地や古い家屋にシロアリが棲みついていれば、土壌に隠れていたシロアリが新築の家にすぐに侵入してくる可能性があります。
その場合は駆除してから新築工事に入るべきでしょう。
調査後のシロアリ対策は
無料で調査を依頼し、調査の結果現状ではシロアリの被害の可能性はないとしても新築時に予防対策を施しておくのが得策です。
予防対策については費用が発生しますので見積もりを発行してもらいましょう。
何社かに調査をさせて比較するのも有効です。
事前対策としては、
土壌処理材散布
土地、住宅の基礎部分にシロアリの侵入を防ぐ薬剤をまきます。
シロアリの生息が確認されれば事前に駆除します。
木材防虫処理
住宅建材に前もって防虫薬剤を注入します。
建築後のメインテナンス性を高める
どんなに機密性を高めてもシロアリの侵入を100%防ぐことはできません。
通気性の確保や建築後の再調査・追対策を施しやすくするための工夫を建築業者とシロアリ業者を交えて相談してみてはいかがでしょうか。
まとめ
木造住宅にとって天敵のシロアリの話は、これから木で家を建てようという顧客にとって重要な“耐虫”を住宅販売会社は積極的な購入のポイントとして用いません。
マイナスのイメージを与えてしまうせいなのか
「耐震・耐火」のようなキャッチ力がないせいなのか
いずれにせよ、施主の側が積極的に動く必要があります。
シロアリ業者の無料相談を活用するなど、事前のシロアリ対策に万全を期しましょう。